期待を超えた心温まる佳作

先月観た 『三度目の殺人』 は、 『そして父になる』 の是枝裕和監督と福山雅治が再び組んだ法廷サスペンス・・・・・ということで期待したものの肩すかしをくらってしまったが、今回の 『ボブという名の猫 (原題: A Street Cat Named Bob )』 は逆に、予備知識ももたず期待していなかっただけに、いい意味で裏切られました。

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幼少期にオーストラリアに移住し、1997年 プロのミュージシャンを志してイギリスに戻るも、様々な困難に遭い路上生活者となった青年(ジェームス)が、人生に目的も希望も持てないままいつまでもヘロイン中毒から抜けだせずにいた2007年春、彼の安アパートに野良猫が迷い込んでくる。


ここまでは、英国の福祉行政の現状を告発・批判した 『わたしは、ダニエル・ブレイク』 で描かれた生活困窮者向け安アパートや炊き出しのシーンもあって、改めて社会格差の問題を考えさせられましたが、ここからの展開が違いました。


足を怪我していたその猫を、有り金をはたいて看病しボブと名付けて可愛がります。 それ以来ジェームスとボブはいつも一緒で、路上演奏に付き添うボブの愛らしさが評判となって新聞記事になり、更には雑誌社の勧めで本にまとめて出版する運びに!


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それがベストセラーになりこのように映画化されたとのこと。



銀座シネスイッチで映画を観たので、「プランタン銀座」から衣替えした 「マロニエゲート銀座 2&3」 にある ”ビゴの店” でバゲットを買い求め、いつものように渋谷・Skåne(スコーネ)に寄り、終電までワインとおしゃべりを楽しみました。




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テニスと映画とスコーネを満喫した一日

このところお目当てのヤマセミにも会えず、相棒 916 Spider も調子が良くてブログにアップするネタもないので先週木曜日の日記を載せることにします。

午前中 テニスを楽しみ、シャワーで汗を流してビールとパスタの昼食を済ませ、池袋の名画座 “新文芸座” で上映されていた “わたしは、ダニエル・ブレイク” と “おとなの事情” の2本立てを観てきました。

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“わたしは、ダニエル・ブレイク” は、80才を迎え引退を表明していた英国のケン・ローチ監督が、「生きるためにもがき苦しむ人々の普遍的な話を作りたいと思いました。死に物狂いで助けを求めている人々に国家がどれほどの関心を持って援助しているか、いかに官僚的な手続きを利用しているか。そこには、明らかな残忍性が見て取れます。これに対する怒りが、本作を作るモチベーションとなりました。」と、引退を撤回して撮った作品。そして出来上がった今作はカンヌ国際映画祭で2度目のパルムドールを受賞する快挙を成し遂げました。


主人公のダニエルは59歳。腕のいい大工として働いてきたが、心臓発作を起こして医師から仕事を止められている。職業安定所を訪れ求職者手当の申請をしようとするも、パソコンとは無縁の生活を送っていた彼には申請書に入力することも叶わない。

0824_2 ダニエル


その職安で、面談に遅刻したことで給付金の減額を言い渡され、激しく抗議するケイティという女性と出会う。2人の子どもを抱えたシングルマザーで、つい先日ニューカッスルに移ってきたばかり。困り果てるケイティに、ダニエルは手を差し伸べ、2人はお互いに支えあうようになる

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イギリス政府の緊縮財政政策を受けて民間に業務委託され、徹底的に無駄を省きオンライン化された福祉システム。 そのことで、救われるべき社会的弱者がますます追いつめられてゆく不条理を痛烈に炙り出してみせるケン・ローチ快心の作品。





もう一本の “おとなの事情” は、月食の夜 イタリアの比較的裕福な階層の中年夫婦の家に、夫の幼馴染の男性3名が奥様同伴で(ただしその中の1人はパートナーが熱を出して参加できず独りで)集って催した食事会で、「お互い知られて困るような秘め事など無いよね!」という話になり、全員がスマホをテーブル上に出し「メールが届いたら全員に見せること」「電話がかかってきたらスピーカーモードで話すこと」というルールの “信頼度確認ゲーム” を始める。

0824_4 大人の事情


てっきり、浮気がバレるなどの不真面目なドタバタ劇が面白おかしく描かれる・・・・と思いきや、ボーイフレンドができた高校生の娘の扱いに悩む母親、夫に内緒で姑を老人ホームに入れようと準備する妻、新婚なのに元カノと浮気して妊娠させていた夫、などのエピソードがテンポ良く展開され、良く構成されたオムニバス映画のようで楽しめました。




映画を観た後は軽く夕食をすませ、いつもの渋谷の Skåne(スコーネ)へ!

木曜日のスタッフはイタリア人の Fulan(フラン)さん。

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2週間ほどローマに帰省していた彼女のお土産で、ピスタチオというナッツから作ったイタリアンリキュールを頂きました。

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アルコール度数は 17% ありますが、甘くて口当たりの良いチョコレート味の美味しいお酒で初体験です。

この日も大満足で、終電でのご帰還でした。






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久し振りに 「映画って本当に良いもんですね」 と感じ入った佳作

夏休みに入り、新作はお子様向けばかりで特に観たい映画も無かったので、飯田橋にある名画座 “ギンレイホール“ に足を運びました。


「しゃぼん玉」 と 「愚行録」 の2本立てです。

妻夫木聡と満島ひかりが兄妹を演じる 「愚行録」 も良かったのですが、映画としては 「しゃぼん玉」 に軍配を上げ、星5つ をつけました。

しゃぼん玉 1


平家落人伝説が語り継がれている宮崎県北西部の山深い椎葉村を舞台に、通り魔や強盗傷害を繰り返す無軌道な(林遣都演じる)若者が、逃亡中にたまたま手助けするはめになった(市原悦子演じる)老婆の家にやっかいになり、村人と交流を重ねる内にすさんだ心が徐々に和んでゆき、遂には・・・・・





市原悦子の演技は言うに及ばず、老猟師役の綿引勝彦もベテランの味を出して好演しており、

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加えて、主人公が 「人生をやり直す」 きっかけにもなる、10年ぶりに村に帰ってきた美和を演じた若手女優の藤井美菜にも好感が持てました。

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観応えのあった “沈黙”

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『沈黙』は、江戸時代初期のキリシタン弾圧の渦中に置かれたポルトガル人の司祭を通じて、神と信仰の意義を命題に描いた遠藤周作の歴史小説で、それを『タクシードライバー』『最後の誘惑』などを監督したマーティン・スコセッシが映画化を志してから28年もの歳月を経て完成に漕ぎ着けた作品。


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私自身は神・仏に対する信仰心を持たず、寒風吹きすさぶ駅前で布教パンフレットを配っている方や、昔インドネシアに出張した際に見た、仕事中でも礼拝の時間になると跪いてお祈りをする現地のイスラム教徒、熱心に帰伏を説く新興宗教の信徒などのような宗教心の厚い人達の心の内を理解することはできませんが、この作品の登場人物: “信仰か、人の命か”という極限の選択を迫られ背教の淵に立たされるポルトガル人司祭、家族の前で踏み絵を踏んだことを悔いながらも信仰を捨てられず、つらいことがあると酒に溺れる弱い人間として描かれる窪塚洋介演じるキチジロウ、踏み絵を前にして足を出せずにいる農民(キリシタン)に向かって「形ばかりのことだ! ただ踏みさえすれば死なずに済む。」とのたまう役人を見ていると、今更ながら人の心の豊かさ・貧しさ・清らかさ・卑しさ・欲深さなどが見えてきてとても興味深く観られました。

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ハリウッド映画に登場する日本や日本人のシーンには違和感を覚えることが多いのですが、この映画ではマーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の原作をリスペクトして演出しているのと、外国人宣教師以外 日本人のそれも芸達者な俳優が出演していることもあって素直に? 観られました。

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これも “神様の思し召し” ?

7日 前の週からの曇り日の天気予報をあてにしてヤマセミ撮影ドライブを予定していたのに前日になって傘マークに変わってしまったので急遽映画鑑賞に変更し、新宿のシネマカリテで “神様の思し召し” を観てきました。


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リッチなエリート医師がムショ帰りの神父と関わりをもつことで、幸せそうに見えた家族のほころびがあぶり出されるイタリアンコメディ。

腹を抱えて笑いながらも、夫婦の愛・親子関係・幸せとは・・・・etc. について考えさせられる佳作でした。




映画の後はいつものように渋谷の SKÅNE(スコーネ) に!

この日のアテンドはドイツ・ミュンヘン (München) 出身のCarlaさん。 持ち込んだバゲットとフレンチチーズで赤ワインを終電間際まで楽しみました。


ヤマちゃんに会いたくてウズウズしていますが、台風が去っても秋雨前線のせいでぐずついた天気が続いていて出掛けるのが躊躇われます。




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